大崎八幡宮は藩祖伊達政宗公はじめ歴代仙台藩侯、仙台城下の人々に至るまで厄除け・除災招福や必勝・安産の神として篤く尊崇されていました。現在も、仙台市民に愛されている神社の1つです。
そして社殿は、伊達政宗公の命により慶長九年より十二年にかけ、豊臣家召抱えの梅村日向守家次他といった当世随一の巨匠を招き造営され、様々な箇所に意匠が凝らされています。
御社殿は「国宝」であり、特に本殿の屋根の形状が美しいことで知られています。
境内は一之鳥居、二之鳥居をくぐり、石段を登ると森林が多く気を感じられる「パワースポット」。
本殿の他、「太元社」をはじめ7つの社が祀られています。
また、仙台における「卦体神」という十二支の神を信仰する習俗においては乾(戌亥)の守護神とされ、戌歳・亥歳生まれの人々からは格別の崇敬を受けています。
アクセスも公共交通機関が通っており、駐車場もありそのまま参道に行けるので車いすでの参拝も可能です。
青葉神社の由緒・御祭神・御利益・お祭り
大崎八幡宮の由緒・歴史
平安の昔、東夷征伐に際して坂上田村麻呂は、武運長久を祈念すべく武門の守護神である宇佐八幡宮を現在の岩手県水沢市に勧請、鎮守府八幡宮を創祀しました。その後、室町時代に奥州管領大崎氏はこれを自領内の現遠田郡田尻町に遷祀し守護神として篤く崇敬した為、世に大崎八幡宮と呼ばれました。
大崎氏の滅亡後は伊達政宗公が居城の玉造郡岩出山城内の小祠に御神体を遷し、仙台開府後仙台城の乾(北西)の方角にあたる現在の地に祀られました。
この際に旧領の羽前国米沢にて代々崇敬しておりました成島八幡宮と共に祀られました。 社殿の造営にあたっては、当時豊臣家に仕えていた当代随一の工匠が招聘され、その手に成った御社殿は豪壮にして華麗なる桃山建築の特色が遺憾なく発揮されており、仙台六十二万石の総鎮守として伊達家の威風と遷宮当時の絢爛たる息吹とを今に伝えております。
藩政時代を通じ歴代藩主の篤い尊崇を受け、明治以降は大崎八幡神社と称しておりましたが、御遷座四百年を間近に控えその歴史的経緯を考慮し、平成九年六月、社名を大崎八幡宮に復し、現在に至っております。
尚、当社殿は安土桃山時代の我が国唯一の遺構として国宝建造物に指定されております。
引用:大崎八幡宮
大崎八幡宮の御祭神
- 応神天皇(オウジンテンノウ)
- 神功皇后(シングウコウゴウ)
- 仲哀天皇(チュウアイテンノウ)
大崎八幡宮のご利益
国家鎮護 | 殖産産業 | 家運隆昌 | 成功勝利 | 開運招福 |
家内安全 | 武運長久 | 音楽舞踊 | 縁結び | 夫婦和合 |
安 産 | 病魔退散 | 延命長寿 | 無病息災 | 子孫繁栄 |
子育て守護 | 教 育 | 学業祈願 | 悪病災難除け | 厄除け |
交通安全 | 海上安全 |
大崎八幡宮の例祭
- 歳旦祭 日時:1月1日 午前8時斎行 年のお祝いと世界平和を祈る
- 元始祭 日時:1月3日 午前9時斎行 皇室の元始を祝う
- 松焚祭(どんと祭) 日時:1月14日 正月飾りや古紙札を焼納する正月送り
- 節分祭 日時:2月3日午後3時より 厄を祓い、新春を迎える
- 紀元祭 日時:2月11日 午前10時斎行 国威の発展を祈願する
- 祈年祭 日時:2月17日 午前10時斎行 五穀の豊饒と産業の発展、国力の充実を祈る
- 天長祭 日時:2月23日 午前10時斎行 天皇陛下の御誕生を祝う
- 昭和祭 日時:4月29日午前10時斎行 昭和天皇のご聖徳を敬仰し、皇威の隆昌と国運の発展を祈る
- 水無月大祓式 日時:6月30日 午後3時斎行 半年間の罪穢れを祓い清め、茅の輪をくぐり、延命長寿を祈願
- 厄除祈願大祭 日時:7月1日 斎行 半年を過ぎ、残された日々の厄を祓い清め浄化の炎で厄を祓う
- 太元社例祭 日時:8月1日 11時斎行 武運長久と子孫繁栄を祈念
- 七夕祈願祭 日時:8月8日 午後4時斎行 祈願短冊をご神前にお供えし、祈願成就を祈念
- 御鎮座記念祭 ~雅楽の夕べ~ 日時:8月12日 午後6時30分斎行 神事と雅楽や御神楽
- 雅楽の夕に、 日時:8月13日 午後4時~6時 雅楽
- 例大祭 日時:9月1日(木)~18日(日) 県の無形民俗文化財の能神楽、神輿渡御の神幸祭等
- 神嘗奉祝祭 日時:10月17日 午前10時斎行 収穫感謝の祭典
- 明治祭 日時:11月3日 午前9時斎行 明治天皇の御聖徳を景仰し、平和を祈り明治天皇の御聖徳を景仰し、平和を祈る祭典
- 七五三祈請祭 日時:11月15日 午前9時斎行 子供の年齢の節目である7歳、5歳、3歳の成長を祈る
- 新嘗祭 日時:11月23日 午前10時斎行 豊饒の感謝と、皇室、国家国民の繁栄、世界平和を祈る
- 地久祭 日時:12月9日 午前10時斎行 皇后様の御誕生を祝う
- 年越大祓式 日時:12月31日 午後2時斎行 半年間の罪穢れを祓い清め、清々しい身体にて新年を迎える
詳しい例祭はこちら ⇒ 大崎八幡宮例祭
大崎八幡宮の境内の様子と雰囲気
大崎八幡宮周辺は住宅地が多く、この一角だけ森林で囲まれた場所にあります。
表の国道48号線から入ると一之鳥居をくぐり二之鳥居、三之鳥居をくぐり表参道を通って社殿に向かい、駐車場からは北参道鳥居をくぐり北参道を歩いて御社殿に向かいます。
御社殿(本殿・石の間・拝殿)は安土桃山時代の文化を今に伝える我国最古の建造物であり国宝に指定されています。
境内地図
出典:大崎八幡宮
一之鳥居
国道48号線に堂々と立っている大明神鳥居。鳥居をくぐると違う空間に入ったように思えます。
二之鳥居
一之鳥居をくぐると二之鳥居が現れます。この鳥居は四代藩主の伊達綱村が寄進し、1668年築という由緒ある鳥居で、宮城県の有形文化財に指定されています。石材は岩手県一関市から取り寄せた花崗岩が使用されています。
大石段
石段の段数は98段で踊場を2段と数えると100段で仙台市の登録文化財です。
狛犬①
大石段を上ると狛犬が待っています。両方とも角があります。
三之鳥居
狛犬の奥には三之鳥居があり、1718年に五代藩主の伊達吉村公が寄進。「八幡宮」の三文字は吉村公自身の揮毫です。
八幡宮の「八」の字は八幡様のお使いである「鳩」の形に見えます。鳩は出陣に際して勝利の瑞鳥として現われる話が数多く記されており、二羽の鳩を対に描くことで、軍神・八幡神の「八」の字を表し、その神威を内に取り込むためといわれています。
手水舎
三之鳥居をくぐって参道を歩いて行くと左手に手水舎があるので清めましょう。
狛犬②
本殿に向かっていくと狛犬が待っています。両方とも角があります。
左の狛犬はかなり厳しめな顔をしています。
長床(ながとこ)
「長床」としては宮城県内最古のもので、1686年にはその存在が確認されていました。長床は創建年月不明ながら御社殿とほぼ同時期の建築として国より重要文化財の指定を受けています。
中には、プロスポーツチームの必勝祈願が飾っています。
七夕の季節には短冊に願いを書いて祈願成就を祈念し、笹竹と短冊は7月1日より境内に準備されています。
御社殿(本殿・石の間・拝殿)国宝指定
煌びやかな装飾が施されている御社殿。仙台藩祖・伊達政宗公の命により慶長九年より十二年にかけ、豊臣家召抱えの梅村日向守家次など当世随一の巨匠達で造営されました。
安土桃山時代の我国最古の建造物であり、1952年に国宝に指定されました。
祭犠棟
祭儀棟にて御祈願受付、お札、お守りの授与を行っています。
- 御祈願の受付時間 9:00~16:00
- 授与所開設時間 9:00~17:00
北参道
駐車場から御社殿に向かう際に北参道を通ります。
北参道鳥居
平成17年11月に造られた朱塗りの明神鳥居。木材には樹齢250~300年の青森ヒバ、袴石には茨城県産の御影石が使用されています。高さ約7メートル、幅8.4メートルと木造の鳥居としては県内では最大規模です。
北参道手水舎
昭和56年に建てられた手水舎。
大崎八幡宮の御朱印とお守り
御朱印
御朱印は大崎八幡宮、太元社、諏訪社、鹿島社、北辰社の5社セットで拝受されます。
初穂料:お気持ち ※5枚セットの金額になります。私は1,000円を渡しました。
お守り・お札
授与品はこちら ⇒ 大崎八幡宮授与品案内
御祈願
御祈願される場合は直接、祭儀棟で受付時間内に申し込み。
御祈願の受付時間 9:00~16:00
厄払い・安全祈願・七五三・安産祈願、お宮参り
御祈願の種類や初穂料は直接お問い合わせください。
大崎八幡宮の境内社
大崎八幡宮の境内には太元社の他6社が祀られています。
太元社
御祭神:太元師明王(たいげんみょうおう)
五代藩主・伊達吉村公の武運長久、子孫繁栄を願い建立されました。
必勝祈願 | 敵国粉砕 | 国土防衛 | 疫病退散 |
諏訪社
御祭神:建御名方神(タケミナカタ)
出雲大社の主祭神大国主神の御子でもあり、信濃国の諏訪地方(長野県)の有力な神様。神話国譲りで、建御雷神武甕槌神(タケミカヅチ)に果敢に挑んだ国つ神の軍神。日本三軍神でもあり、武田信玄のや戦国武将にも崇敬されました。
勝利祈願 | 狩猟守護 | 子授かり | 子孫繁栄 | 交通安全 |
延命長寿 | スポーツ上達 | 武運長久 | 開運招福 | 五穀豊穣 |
国土安穏 | 盛業繁栄 | 商売繁盛 |
鹿島社
御祭神:武甕槌神(タケミカヅチ)
武道の祖神、決断力の神として仰がれると共に縁結び、安産、交通安全等のご利益があります。
武道守護 | 武道上達 | 国家鎮護 | 航海平安 | 安産守護 |
病気治癒 | 縁結び | 厄除開運 | 延命長寿 | 交通安全 |
農業守護 |
北辰社
御祭神:天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)
天地を創造した大自然を司る神で北辰とは北極星を意味し、天空の中央にある事から転じて皇居、又は皇室を指すといわれています。
招 福 | 厄除け | 安 産 | 長 寿 | 出世開運 |
学業上達 | 技術向上 | 海上安全 | 病気治癒 | 中風病退除 |
金 運 | 養蚕守護 |
稲荷社
御祭神宇迦之御魂大神(ウカノミタマ)
北辰社再建にあたり京都の伏見稲荷大社の御分霊を北辰社相殿の神(北辰稲荷神社)として祀っています。
金運向上 | 産業振興 | 商売繁盛 | 家内安全 | 芸能上達 |
五穀豊穣 | 諸願成就 | 交通安全 |
龍神社
御祭神金山彦命(かなやまひこのみこと)
二之鳥居を過ぎたところにある四ツ谷用水の畔に祀られていたもので、新潟県長岡市の金峰神社の御分霊を分祀。雨を降らせ雨水を司る神、また海上安全の神としても崇敬されています。
鍛冶技術向上 | 石炭山の守護 | 金属加工業の守護 | 開運招福 | 商売繁盛 |
金 運 | 災難避け | 厄除け |
金刀比羅社
御祭神大物主神(オオモノヌシノカミ)
讃岐国(香川県)一之宮金刀比羅宮より分祀され、古くから海上守護、航海安全、商売繁盛、病気平癒の神様として信仰されています。
縁結び | 子 授 | 夫婦和合 | 金 運 | 産業開発 |
商売繁昌 | 五穀豊穣 | 厄除け | 病気平癒 | 交通、航海守護 |
参拝動画
大崎八幡宮の御社殿と境内社の参拝動画です。
これを見て参拝するだけどもご利益ありますよ!
大崎八幡宮のその他の見所
旧四ツ谷用水
政宗公が開いた城下町仙台には5~6万人を前後する神子を満たす水利には恵まれていなく、これを解決するために計画されたのが四ツ谷用水。城下住民の生活用水、防水用水、下水路、水田耕作など多目的に利用され、藩と町方と農民が1/3づつを負担して維持しました。
明治維新後は維持管理がおこなわれなくなり、現在は使用されていません。
大日如来堂
旧四ツ谷用水を過ぎ左手に「大日如来堂」があります。
詳細な由緒等はわかりませんが、大日如来堂のみがあります。
奥にはお地蔵様と石碑があります。
大日如来堂の前にはユニークな狛犬がいます。
神馬舎(しんめしゃ)
三之鳥居をくぐり、表参道の左手にある神馬舎。神社に奉納された馬や祭事に使用される馬を飼い、飼育する建物で、昭和20年代までは神馬がいたと伝えられています。
おやすみ処「鞍」
神馬舎の隣に休憩所「鞍」があります。ここではお団子や抹茶、甘酒がいただけます。
メニューは2021年7月現在です。今は金額、お品書きが変わっている場合があります。
営業時間:10:00~16:00
沼田豊前正藤原茂密石像(ぬまたぶぜんのしょうふじわのしげみつせきぞう)
年代は不明であるが、子息の沼田豊前正茂明により作成されました。八幡宮の社家である沼田家8代目茂密は、垂加神道を学びつつ、祠官の大場山城と共に境内の整備に尽力し、大崎八幡宮中興の祖となりました。本石像の裏面にはその功績が刻されており茂密の生涯を覗い知ることができます。
大崎八幡宮はこんな人におすすめ
大崎八幡宮の御祭神は「応神天皇・神功皇后・仲哀天皇」
応神天皇
弓術の達人とされており、武の神や出世開運の神として崇められ、「出世開運、交通安全、学業教育、家内安全、災厄削除」等様々なご利益があるとされています。
神功皇后
聖母というご神格、またお腹に子供(応神天皇)を妊娠したまま海を渡り、朝鮮半島に出兵し新羅国を平定後、高句麗・百済は戦わずして降服し、三韓征伐を成しました。これにより、「出産、安産、子授け、子育て、家内安全」に関するご利益や「勝運、外交、芸道上達、厄除け、開運招福、土木治水」等々のご利益があるとされています。
仲哀天皇
「縁結び、夫婦和合、子孫繁栄、家内安全、国家安泰」のご利益があるとされています。
- 全般「縁結び、良縁、出世開運、災厄削除、芸道上達、開運招福」
- シングルの人は「縁結び、良縁」
- 家族世帯には「家内安全、子孫繁栄、出産、安産、子育て」
大崎八幡宮へのアクセス
・住所:〒980-0871 宮城県仙台市青葉区八幡4丁目6-1
・電話番号:TEL:022(234)3606 FAX:022(273)1788
・地図
・公共交通機関
【バス】
・仙台市営バス:仙台西口バスプール、10番・15番乗り場より「大崎八幡宮前」下車。
・10番:定義、作並温泉、白沢車庫、芋沢、大沢・青野木、茂庭、西花苑
・15番:南吉成団地、国見ヶ丘
・駐車場
70台程度の無料駐車場があります。通常の日であれば満車にならない感じですが祭事の日は満車になる日もありますので注意してください。
・車いすで参拝できます。駐車場から北参道はアスファルトです。