名取市には「熊野」が付く神社があり「熊野本宮社・熊野神社・熊野那智神社」この三社を合わせて「名取熊野三社」と言う。
熊野本宮社は紀州(和歌山県)の熊野本宮大社の大神様の御霊を分けいただいてお祀りされている神社です。
名取熊野三社とは?
「仙台湾を熊野灘」、「名取川を熊野川」、「高舘丘陵を熊野連山」に見立てて紀伊熊野三社を再現されていることから名取熊野三社とされています。
名取老女によって勧請された
名取老女が紀州の熊野三社の御霊を名取の里に勧請したと言い伝えられています。
詳しくは【名取熊野三社の中心】熊野神社にて記載していますのでこちらをご確認ください。
初めは違う場所にあった!?
元々、神社は違う場所にありました。
初め、名取郡長岡三色吉(現、岩沼市)に小祠を建てお祀りをされていました。
平安時代の天仁年間(1108)神託によって、熊野坐大神(くまのにいますおおかみ)の鎮り処に応しい場所を探し求め、霊烏の道案内にて、ここ熊野堂の地に辿り着きました。
名取川を紀州熊野の熊野川に見立て、地形も似ている現社地の南西200メートル程の小館(オダテ)という処に最終的に勧請されたのは、平安時代の保安元年(1120)4月8日と伝えられています。
※参考・引用:宮城県神社庁
名取熊野三社は半日でお参りできる!
本場の熊野三社を巡ろうとすると約90kmもあり、三社に祈願するのも大変です。
しかし、ここ名取の熊野三社はぐるっと巡っても「10km程度」なので、歩いて祈願することも可能です。
よって、いっきに三社のご利益を受け取ることができるのです!!
このブログでも三社参拝巡りができちゃいます!
上にある「熊野神社」
そして「熊野那智神社」
時間があるのなら「熊野那智神社」の遊歩道を通っていける「高舘飛瀧神社」にて心休まる滝をご覧ください。
伊達藩に手厚く保護された熊野本宮社
読み方は「くまのほんぐうしゃ」です。
由緒
武家諸公の崇拝を受け多くの崇敬者の参詣で栄え、室町時代の永禄6年(1563)には、伊達晴宗公より、「神輿・神馬・馬具」等の寄進を受けていた。
伊達政宗公の仙台開府以降は、仙台藩から毎年玄米3石5斗を拝領するなど、厚く保護されていた。
明治維新までは、伊達家より寄進、警護を受けて、北釜浜迄、神輿渡御を行っていた。
江戸時代の万治元年(1658)に現在の境内地に遷宮され、現在の本殿建物は、江戸時代の元禄6年(1693)に建て替え。
拝殿等は昭和9年に建て、本殿、摂社を合せて、14柱の神様を奉祀し、本宮(ホングウ)さん、或は十二神様と親しんで呼ばれている神社。
鳥居
石造りの明神鳥居です。
鳥居をくぐると神聖な気持ちになりますね。
境内
鳥居をくぐると桜の木があり、手水舎までは砂利道が続きます。
手水舎
参拝した2022GW中は使用できました。
ここで身を清めましょう!
神聖な場所に続く架け橋
手水舎で身を清めたらいよいよ神聖な場所に入ります。
まずはに出てくるスライムの形に似た「擬宝珠(ぎぼし)」があります。
擬宝珠は邪気を払い安全を祈願する役目があります。
軽く撫でてあげてくださいね!
狛犬
拝殿前には狛犬が見張っています。
こちらの狛犬さんたち、意外と怖い顔してますね~
それだけ邪気対策をしているということですね!
拝殿
お参りする際は、「住所・氏名」を教えます。
そして、願い事をします。
最後に、「祓え給い、清め給え、神ながら守り給い、幸え給え」と唱えます。
(はらえたまい、きよめたまえ、かむながらまもりたまい、さきわえたまえ)
本殿
本殿は拝殿の後ろにあります。
通常は本殿には入れません。
神輿殿
拝殿の左に神輿殿があります。
お神輿を守るように狛犬が見張っています。
神楽殿
境内には神楽殿があり、お祭りの際にしようしているみたいです。
また、春例祭(毎年4月)、秋例祭(毎年10月)にて「熊野堂十二神鹿踊」を披露しています。
もとは、お盆の頃に祖霊供養のために舞われていたそうですが、現在では五穀豊穣を祈念しているそうです。
社務所・頒布所
こちらでは祈願受付やお守り等の授与をしています。
数回、参拝したのですが神主がお留守の時が多く、御用の方は電話をしてくださいと張り紙がされていますので、お守り等が欲しい際は事前に連絡をしてから参拝に行くのが良いかもしれません。
熊野本宮社の御朱印
1枚300円でセルフサービスとなっています。
社務所が開いている時は、日付のみ直書きをしていただけます。
熊野本宮社の参拝動画
熊野本宮社へのアクセス他
住所
住所:宮城県名取市高舘熊野堂字五反田34
電話番号:022-386-2353
駐車場
駐車場はかなり広く、常時20台は駐車できます。
公共交通機関
JR名取駅西口より乗合バス「なとりん号」相互台線又はJR南仙台駅西口より宮城交通尚絅学院大学行き 「那智が丘入口」停留所下車 徒歩約15分
ご利益
- 熊野櫛家都御子大神(素盞嗚尊):子孫繁栄、病難除去、家内安全、商売繁盛、縁結び、学問上達、五穀豊穣、厄除け、水難除け、火難除け
- 熊野牟須美大神(伊弉冉尊:イザナミ)、熊野速玉之男大神(伊弉諾尊:イザナギ):出世開運、夫婦円満、安産、子育て、縁結び、商売繁盛、家内安全、無病息災、病気平癒、厄除け、延命長寿など
お祭り
- 春季例大祭旧3月8日(神賑行事、4月第2日曜日)
- 秋季献膳祭旧8月19日(神賑行事、10月体育の日)