多賀城市は、奈良時代に東北地方の政治・文化の中心地として栄えた「多賀城」が築かれた歴史ある都市です。
多賀城は陸奥国を治める国府として機能し、東北地方の開発に大きく貢献しました。
現在では国の特別史跡として保護されており、発掘調査が行われ、新たな発見が期待されています。
そんな歴史深い多賀城には、由緒ある寺院も数多く存在します。その中でも特に有名なのが、「陸奥総社宮」です。今回は、この陸奥総社宮の魅力についてご紹介します。
陸奥総社宮の由緒・御祭神・御利益・お祭り
由緒・歴史
本社の鎮座年月は明らかではありませんが、往古陸奥国の府内にして陸奥国府に属する総社で、かつて歴代の国司の奉斎したところとなります。国司は任国内の諸社に神拝することが定められていましたが、巡拝の手間を省くため、国内の神社を一箇所に集めて詣でることが広まりました。当社は陸奥国府多賀城に赴任した国司が、多賀城東門の近くに合祀勧請したのが始まりとされています。
鎌倉時代には、奥州留守職伊澤氏が国司に代り祭祀料として三干刈の地を寄進したと言われています。また、伊達政宗公も当社の再興に意を注ぎ、別当寺市川山神奏院(真言 塩憲法法蓮寺末寺)を置いて社務を行いました。歴代藩主の尊崇篤く、親拝代参などがあったとされ、世間一般からも篤い信仰を受けました。
明治四年十月に村社列格。明治四十一年には貴船神社外七社を合併し、大正十二年八月に供進社に指定されました。
出典:多賀城 陸奥総社宮
平安時代中期ごろ、陸奥国府多賀城に赴任した国司が巡拝を一箇所で行うため、陸奥国にあった100の神社を合祀(ごうし)して創建されたと伝えられている。
鹽竈神社に参拝するには、まず総社宮に詣でてからでないとご加護がないとされています。
御祭神
- 八塩道老翁神
- 八塩道老女神
3.御利益
例祭
- 初詣・元旦祭 (1月1日-3日)
- どんと祭 (1月14日)
- 節分祭 (2月第1土曜・日曜、第2土曜・日曜)
- 例大祭 (4月第3日曜) – 神輿渡御。
- 七五三祭 (10月下旬-11月中)
陸奥総社宮の境内の様子と雰囲気
正面の明神鳥居
石造りの明神鳥居
男坂・女坂
鳥居をくぐるを「男坂・女坂」の札が木に貼られていました。
男坂は木が途中で切られています。
階段の段差などは特に女坂と変わらなかった印象です。
狛犬
階段を上ると狛犬がいます。
手水舎
参拝した際は手水舎は使用できませんでした。アルコールスプレーがあるのでこちらで清めます。
拝殿・本殿
おみくじ
拝殿前に「おみくじだるま」など数種類ありました
社務所
社務所にて、お札やお守りを授与しています。
また、御朱印の受付も行っています。
御朱印
タイミングによっては直書きをしていただけるそうです。
今回私は書置きをいただいてきました。
初穂料:300円
陸奥総社宮のそのほかの見所
ご神樹
多賀城市の保存樹で樹齢は約630年
神輿殿
例大祭の神輿渡御で使用するお神輿が奉納されています。
社外祭神
拝殿、本殿の西側にはお稲荷さんを祀っている祠があります。
狛犬とかわいいお稲荷さん、そして厳しめなお稲荷さんが待っています。
陸奥総社宮へのアクセス
住所
- 住所:〒985-0864 宮城県多賀城市市川字奏社1番地
- TEL.022-368-8065
FAX.022-368-8069 - HP:陸奥総社宮
- 地図
駐車場
駐車場は西側に10台と東側に50台の駐車場があります。
バリアフリー
・東側の駐車場からはスロープがあるので、車いすでの参拝が可能です。
近隣施設
多賀城碑/壺碑(るぼの石ぶみ)
多賀城碑は、国宝の石碑で、「壺碑」とも呼ばれており、奈良時代に建てられ、多賀城の創建や改修について記されています。
日本三古碑の一つに数えられ、書道史的にも重要な価値を持っています。
また、多賀城南門の復元工事がされており、2025年4月の公開予定です。
HP:多賀城市観光協会
東北歴史博物館
宮城県多賀城市にある歴史博物館です。1999年に開館し、旧石器時代から現代までの東北地方の歴史と文化を幅広く展示しています。
時期によっては「特別展」が行われています。
館内には、子供も楽しめるワークショップや体験学習、外には宮城県指定有形文化財の民家を移築展示がされています。
HP:東北歴史博物館
神社コースを巡る
陸奥総社宮の近隣には7つの神社があります。
多賀城市では神社コース巡りを紹介していますので、歴史ある建造物やご利益を受けてみてはいかがでしょうか?
HP:多賀城市観光協会 神社コースを巡る